
「3年は続けないといけない」
そう言われて、ずっと信じてきた。
でも、職場に向かう電車の中で、理由もなく涙が出てくる。朝、目が覚めた瞬間から体が重い。そんな状態になっても、「辞めたいなんて甘えだ」と自分に言い聞かせてきたとしたら——それはとても苦しいことだと思います。
この記事は、辞めることを勧めるものではありません。ただ、「辞めたいと思う自分はダメなのか」という問いに、少しだけ一緒に向き合ってみたいと思います。
仕事を辞めたいと感じることは甘えなのでしょうか
「3年は続けろ」という言葉に苦しくなることもある
「3年は続けないといけない」という言葉、どこから来たのでしょう。親から言われた人もいるかもしれないし、学校の先生から、職場の先輩から聞いた人もいるかもしれません。
その言葉自体が悪いとは思いません。でも、その言葉が「辞めたいと思う自分は弱い」という解釈にすり替わってしまうとき、じわじわと自分を追い詰める道具になってしまうことがあります。
「みんなと同じことができない自分はダメだ」
「こんなんじゃ社会でやっていけない」
そういう言葉が頭の中でぐるぐると回り始めると、本当に苦しいです。でも、そのつらさは弱さからではなく、真面目に考えすぎているからこそ生まれているのかもしれません。
責任感が強い人ほど、自分を責めやすい
看護師という仕事は、命に関わる責任があります。その重さは、他の仕事と単純に比べられるものではありません。
だからこそ、
「自分が弱音を吐いてはいけない」
「もっと頑張らなければ」
という気持ちが強くなりやすい。責任感があるほど、つらくても
「これくらいで弱いのは私がダメだから」
と思ってしまいがちです。
でも、責任感があることと、限界を超えて働き続けることは、別のことです。
心身の疲労が重なる背景にある要因
人手不足だけではなく、職場の空気がつらいこともある
「看護師は人手不足だから辞めづらい」という話をよく聞きます。でも、本当にそれだけでしょうか。
高熱で休もうとしたら小言を言われた、ミスをしたときに大勢の前で責められた、自分は上司に確認しながらちゃんとやったのに別の病棟のやり方と違うと集まってきてぐちゃぐちゃ言われた——
そういう経験が積み重なって「もう無理」になっていることも、決して少なくないと思います。
忙しいから意地悪になっても仕方ない、という考え方は本当にそうでしょうか。
忙しくても穏やかでいられる人は、どの職場にも必ずいます。人手不足よりも、職場の空気や関係性のほうがずっと重くのしかかっていることもあります。
「迷惑をかける」と思うほど、辞めづらくなる
「自分が辞めたら迷惑がかかる」という感覚、多くの看護師が持っていると思います。
もちろん、一人が抜ければ現場は一時的に大変になるかもしれません。でも、それを一人の責任として背負い続ける必要はありません。人が足りない状態を個人の我慢だけで支えているなら、その職場の体制にも問題があります。
「迷惑をかけてはいけない」という気持ちは優しさから来ています。でも、その優しさが自分を追い詰める方向にだけ向いてしまっているとしたら、少しだけ方向を変えてもいいと思います。
心と体から発せられる休息のサイン
眠れない・動悸・涙は、弱さではなくサインかもしれない
休めないというプレッシャーが続くと、眠れなくなることがあります。お腹が痛くなったり、動悸がしたり、朝起きた瞬間から体が重かったり。
つらい場所に居続けることで心と体が出しているサインは、弱さではありません。「もうそろそろ限界に近い」という、正直なメッセージです。壊れないために距離を取ることが必要な時期というのは、誰にでも訪れることがあります。
限界サインがあるなら、別記事で詳しく確認する
もし今、眠れない・動悸がする・仕事前に涙が出るような状態があるなら、こちらの記事でもう少し詳しく整理しています。
→ 仕事を辞めたいと感じる時は?心と体が限界を迎える前に気づくサイン5選
自分の状況を冷静に振り返る大切さ
まずは自分の疲れを見つめるだけでもいい
辞めるか続けるかを、今すぐ決める必要はありません。
ただ、自分がどれくらい疲れているのかは、一度ちゃんと確認してみてもいいかもしれません。「まだ大丈夫」と言い続けながら、実は限界を超えていることに気づかないまま進んでしまうことが、一番こわいことだと思っています。
まずは、「まだ頑張れるか」ではなく、「今の自分はどれくらい疲れているのか」を見てあげてもいいと思います。
退職を言い出せないなら、別の問題として考えていい
「辞めたいけれど、上司に言えない」
「怒られそうで怖い」
という場合は、また別のしんどさがあります。退職を言い出せないことは、弱さではありません。
→ 職場を辞めたいと言えない方へ。怖さを感じる理由と自分を守るための考え方
今の自分を否定せず受け入れるために
看護師を辞めたいと思うこと、それ自体は甘えではありません。
責任感が強いからこそ、自分を責めやすい。「3年は続けないといけない」「みんなも頑張っている」「迷惑をかけてはいけない」——そういう言葉が積み重なって、本当のしんどさが見えにくくなっていることがあります。
眠れない、お腹が痛い、動悸がする。そういうサインが出ているとしたら、それは「もう少し自分を大事にしていい」という体からのメッセージかもしれません。
辞めたいと思う自分を、これ以上責めなくていいと思います。

